みなさんこんにちは

劇的に暑い…いや、熱いですね。

北海道出身の身には大変応えます。皆様もお気をつけ下さい。

さて、最近は皮膚に存在する腫瘍の切除が続きました。

そこで表題なのですが、Great Pretender「とんでもない詐称者(google翻訳)」と言われる悪性の出来物があります。

「皮膚肥満細胞腫」です。

例えば、ご家族の動物さんに、この様な出来物がありませんでしょうか?

頭に3つありますね。なんかただの「イボ」っぽいですよね。

私たちは獣医療従事者なので、「ただのイボ」とは表現しませんが、良性の皮脂腺増殖性あるいは過誤腫と言われる様な皮疹に見えます。

でもこれは肥満細胞腫なのです。よろしくない腫瘍なのです。

ちなみに同じ猫ちゃんのお乳の部分にも見つけました。

同じ出来物には見えないですよね。

出来物を見つけたら、私たちはまず「細針生検」というものを行い、細胞を観察します。通常の診察の流れで麻酔などは必要なく実施できます。すると、次の様な細胞が取れ、稀な場合を除きその場ですぐに肥満細胞腫と診断可能です。

細胞の中に青紫色のつぶつぶが詰まっているのが特徴。これで確定診断です。

さて、猫ちゃんの場合は、「皮膚上に同時に5個肥満細胞腫を見つけたら内臓からの転移の可能性大」というデータがあります。

この子は4個でした。そのため全身の精査を行い、出来物を切除する手術では同時にリンパ節も切除しましたが、幸いにも内臓からの転移ではありませんでした。

さて何が言いたいかと言うと、「出来物の良し悪しは獣医師でも見た目で判断できない」ということです。

もし気になっている出来物がございましたら、お早めにご相談ください。

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