みなさんこんにちは。院長です。

新年初めての投稿になります。遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

さて、年末は特に重症患者様が多くご来院になりました。

去年の悔しさを今年の抱負とするために、いくつか代表的な症例を振り返ってみようと思います。

症例①

飼い主様の訴え:2年前から食欲が低下していった。半月ほど前からどこかを痛がる。ほとんど寝ている。動物病院で先月検査をしたが、原因不明。

ということでした。しかし、その検査結果を見せていただくと、軽度の低カリウム血症があったのでした。

血液検査は最近のものであったので、当院で行ったのは最低限、レントゲンとエコー検査です。

右副腎の腫大、その周囲の高エコー化

結果は、副腎腫瘍と肺転移と考えられました。

後日、アルドステロンという数値を計測し、非常に高値であったため、「副腎腫瘍による原発性高アルドステロン血症」と診断いたしました。

初診から5日後にお亡くなりになりました。

症例②

飼い主様の訴え:ここ一年で次第に頭が下がっていった。夏には肺に水が溜まって、今まで心臓の治療、ステロイド治療を受けていた。食欲はあったりなかったり。呼吸が荒く、状態は良くならない。

ということでした。

レントゲン、エコー検査を行い、明らかに胸の中の悪性腫瘍と考えられました。

後日、細胞の検査を行い、「肺の組織球性肉腫」と考えられました。

細胞の採取

初診時から6日後に誤嚥性肺炎を引き起こし亡くなられました。

お二方とも、診断がついてこれからというところで亡くなられてしまいました。

これほど悔しいことはありません。

私は大学在学中から、より正確な診断、病態把握をする事を恩師より指導され、今も出来うる限りそうあろうと思っております。

そしてそれは、なるべくスピーディに行われるべきだとも思います。

正確な診断をすることは正確な治療を行うことに繋がります。

裏を返せば、余計な治療を行わない、ということにもなります。

また、診断がつかないことは飼い主様の不安を増長させてしまいます。

「なんで調子が悪いのだろう?」
「なんで良くならないんだろう?」

という気持ちをいつまでも引きずってしまうことがあります。

それは飼い主様の健康状態にも影響してしまうと考えます。

正確な診断は、動物だけでなく飼い主様やご家族のQOL(生活の質)を下げないためにも必要です。

当院は診断に妥協しません。飼い主様が望む限り、出来うる限りの「診断を下す」努力をいたします。

確かに、その場で確定できないことも多々あります。しかし、考えうる限りの鑑別診断をご提示いたします。そして確定診断に近づくための方法をご提示いたします。

もちろん確定診断がつかなければ治療ができないわけではありません。費用、距離、時間、動物の状態….様々な制約の中で確定まで辿り着けないこともあります。

その場合はなるべく上手くいきそうな治療をご提示いたします。

とにかく、より多くの患者様をお助けしたいです

いつもそう、思っているのですが、より強く感じた年末となりました。

疑問に思うことがございましたら、いつでもお気軽にご相談下さい。

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