皆さんこんにちは。11月はずっと雨ですね。

今月行った2件の眼球摘出術を報告いたします。

1件目は他院にてぶどう膜炎の治療中に巨大なデスメ膜瘤を伴う角膜潰瘍を発症し、眼球の温存が困難と考えられた症例

2件目は数年前に他院にて慢性緑内障により義眼を挿入したが、挿入した眼が巨大化してきた症例

です。

注意!手術写真が出ます!
一症例目、眼球摘出前
眼球摘出後。眼の周りを切ると結構出血するのです。全ての出血を止めた上で手術を終えます。
注意!手術写真が出ます!
二症例目、眼球摘出前。
縫合中。この子はあまり出血しませんでした。
義眼(黒い球体)には膿が付着していました。

眼球摘出術はワンちゃんであればスムーズに行けば30分程度で終わる手術です。

眼球の温存が難しい場合に行われる手術ではありますが、皆様どのようなイメージをお持ちでしょうか?

とてもショッキングな手術と思われるかもしれませんが、ワンちゃんにとってはあまり悪いことはありません。

眼球摘出を行う眼はすでに機能を失っているか、その眼が存在することが著しく苦痛を引き起こす場合に眼球摘出術が行われるからです。

実際に二症例とも、手術後から非常に明るく元気になってくれました。

眼球摘出術は最後の手段ではありますが、同時に患部も完全になくなるため、最も予後の良い治療法とも言えるかも知れません。

もちろんそうなる前に、早めに治療を行えば視力も温存できて痛みもコントロールできる可能性もありますので

何か眼に異常があった場合はお早めに動物病院で診察を受ける事をお勧めいたします。

それでは皆様、寒くなってまいりましたが体調を崩されぬようお過ごしください!

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